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ズワイガニ 3/3 甲羅の黒い粒 [生き物]

ズワイガニの甲羅などに付いている黒い粒は何なのでしょうか?
(知りたいかただけお読み下さい。気持ち悪いものが苦手なかたはお避けください。)

黒い粒はカニビルというヒルの卵です。
ただし、卵を産み付けるだけで、カニの身に寄生したり体液を吸う事はありません

カニビルが生息する深い海底は柔らかい砂泥で、硬い岩などが少ないため、
カニビルは卵を産み付ける場所としてカニの硬い殻を利用しているのです

・カニビルの卵に関する間違い
「カニビルの卵が沢山付いているのは身入りの良いカニだ」という言葉を
流通業者がよく宣伝文句に使い、これを強く信じ込む消費者が多いようですね。

その1 カニビルの卵がついていれば日本産?
岩場の多い北朝鮮産には少ないようですが、ロシア産にはよく付いています。

その2 カニビルの卵が多いほど、カニの脱皮後の時間が長く、身入りが良い?
脱皮後4ヶ月~半年ほどの、殻の柔らかいカニをミズガニなどと呼びますが、
カニビルの卵はミズガニにも付いています。
カニビルはライフサイクルが短く、頻繁に卵を産むのです。 目安にはなりません。

尚、茹でて売られているズワイガニの場合は、
茹でる際についた白いアクを落とす時に、カニビルの卵も剥がれたり流れたりします。

以上のような事から、カニビルの卵の量はカニの良し悪しを決める基準にはなりません
おかしな宣伝文句に踊らされないよう、気をつけたいですね。

カニ食大図鑑 (Shotor Library)

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  • 作者: 本多 由紀子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/01
  • メディア: 単行本

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エゾオオカミ 駆除と絶滅 [生き物]

北海道にはニホンオオカミではなく、エゾオオカミが生息していた。
ニホンオオカミと同じ頃に絶滅したエゾオオカミ。 どんな道を辿ったのでしょうか。

生息地と体長
北海道および樺太・千島に生息していた。 体長120~129cm大型

入植より前
北海道に住む人間のほとんどがアイヌ人だった頃、アイヌ人とエゾオオカミは共存しており、
「狩りをする神(ホロケウカムイ)」「吠える神(オオセカムイ)」と呼ばれ、
恐れながらも崇められていた

明治以降
野生動物の棲みかである原野が入植者によって切り開かれ、耕地や牧場となって行った。
エゾオオカミの餌であったエゾシカは毛皮や肉目的で乱獲された。
食べるものがなくなったエゾオオカミは、入植者達の家畜を襲い始めた

入植者はエゾオオカミを徹底的に駆除政府も懸賞金を付けて駆除を奨励した。

明治12(1879)年、記録的な大雪でシカやエゾオオカミを含めた野生生物が大量死
駆除に大量死が重なった結果、絶滅に至ったとされる。

最後の記録
毛皮商人が最後にエゾオオカミを取り扱ったのは1896年。
ロシア側からの報告でも「おそらく確実にいない」との情報があり、
やはり1900年頃を境にエゾオオカミは絶滅したと考えられている。

エゾオオカミ物語 (講談社の創作絵本)

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  • 作者: あべ 弘士
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/11/26
  • メディア: 単行本

タグ:生き物 自然

ニホンオオカミ 2/2 最後の目撃 [生き物]

約100年前、ニホンオオカミはなぜ絶滅した? 最期の場所は?

絶滅の原因
直接の原因はハッキリせず、様々な要因が重なったと考えられている。
 明治以降に輸入された西洋犬から広がったジステンパーや狂犬病等、伝染病による感染死
 狂犬病にかかったオオカミが里をうろつき、人間を噛んだ事による駆除
 環境破壊による生息地やエサとなる動物の減少。 など…

ニホンオオカミ最期の場所
明治38(1905)1月23日、奈良県東吉野村鷲家口(わしかぐち)。
猟師の罠にかかっていた若いオス

当時、ロンドン動物学会の派遣した探検隊員が宿に居ると、捕獲した猟師が売りに来た。
捕獲後数日経ち、肉の色が変わりかけていた事から、骨と毛皮だけにして持ち帰られ、
今も大英博物館に保管されている

鷲家口には遠吠えをするニホンオオカミの像が建てられています。
 ☆ニホンオオカミの像を訪れたかたのブログ記事 地図・写真付き

マンガ 絶滅する日本の動物 (講談社プラスアルファ文庫)

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  • 作者: 今泉 忠明
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 文庫

タグ:自然 生き物

ニホンオオカミ 1/2 生態 [生き物]

絶滅してしまったニホンオオカミ。 どんな生き物だったのでしょうか?

生息地と体長
本州、四国、九州に生息していた。 オオカミとしては小型体長95~114cm

人間との共存
ニホンオオカミは人間をエサとは認識していなかったようで、
人間から何かしない限り襲ってくる事はなく、
逆にイノシシやシカなど農作物を荒らす動物を退治してくれたという。

また、縄張りに人間が入ってきたとしても、オオカミの習性により、
人間が縄張りを出るまで黙ってついてきたという。

人間はオオカミを守り神だと考え、存在を肯定する事はあっても、
敵対視はしていなかった
とされる。

尚、「送り狼」という言葉はこの習性に由来しているが、実際のオオカミの話ではなく、
狼のような姿の妖怪が悪さをする話がつくられ、今のような意味になったと考えられる。

日本人とオオカミ―世界でも特異なその関係と歴史

日本人とオオカミ―世界でも特異なその関係と歴史

  • 作者: 栗栖 健
  • 出版社/メーカー: 雄山閣
  • 発売日: 2004/02
  • メディア: 単行本

トラの生息地はアジア [生き物]

トラの生息地やその種類を知っていますか?

トラの生息地はアジアです。アフリカと思ってしまう人がいるかも…。
現在生息しているのは6亜種3亜種は既に絶滅しました。

生息地の破壊、薬用・毛皮用の乱獲、害獣駆除などにより生息数は激減。
絶滅が危惧され、全て合わせても4000頭前後ではないかといわれています。

絶滅危惧亜種 4亜種
 ・ベンガルトラ :インド、中国南部、ネパール、バングラデシュ、ブータン、ミャンマー
 ・シベリアトラ  :中国北東部、ロシアのアムール川流域(ロシアではアムールトラと呼ばれる)
 ・インドシナトラ:インドシナ半島
 ・マレートラ    :マレー半島
近絶滅亜種 2亜種
 ・スマトラトラ   :スマトラ島
 ・アモイトラ     :中国華南地方(野生では絶滅した可能性が高い)
×絶滅亜種 3亜種
 ・ジャワトラ   ・バリトラ   ・カスピトラ

タイガとココア 障がいをもつアムールトラの命の記録

タイガとココア 障がいをもつアムールトラの命の記録

  • 作者: 釧路市動物園・写真
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/11/20
  • メディア: 単行本

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