西洋貴族の巻き毛のカツラ [衣服・服飾]
昔の西洋の貴族たちは、なぜ過剰に豊かな髪のカツラをかぶっていたのでしょうか?
最初にカツラをかぶったのはルイ13世(1601~1643年)。
彼は、王であった父が暗殺されたため、わずか8才半で即位しました。
妃とも不仲で何かとストレスが多かったのか、
頭髪は22才でかなり禿げてしまい、カツラをかぶるようになりました。
取り巻きの貴族たちは、王だけがカツラをかぶるのは気まずく、
自分達も仕方なくかぶるようになり、宮廷でのカツラ着用が定着して行きました。
息子のルイ14世が王となり、黒い巻き毛で肩より長いボリュームたっぷりのカツラを身につけるようになると、貴族たちの間にカツラブームが起きました。
フランスだけでなく、ヨーロッパ中の貴族たちがカツラをかぶるようになったのです。
この時代の王侯貴族は、豊富な資金で何もかもを飾り立てていました。
カツラもどんどん派手になり、特権階級の身分の象徴、正装となりました。
男性だけでなく女性も同様です。
豊かな巻き毛を過剰なほどに盛り上げたカツラをかぶるようになりました。
現代もなお、イギリスの法廷や議会では伝統が守られており、
裁判官や弁護士は、白いカツラの着用が義務付けられています。
議会の開会日にも全員がカツラをかぶって登院します。
☆イギリスの裁判所見学で笑ってしまったという学生のブログ記事 写真あり
Louis XIV and His Court Paper Dolls
- 作者: Tom Tierney
- 出版社/メーカー: Dover Publications
- 発売日: 2005/01/19
- メディア: ペーパーバック
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